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イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

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ある意味、一生忘れられない誕生日。

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 昨年の結婚記念日に引きつづき、またしても大切な記念日を忘れてしまった。
 なんと、今日は我が誕生日である。
 いや、忘れていたわけではない。何日か前までは覚えていた。
 「誕生日、どうする?」なんて夫に聞かれて「イタリア行き間近だし、きっと気ぜわしくて外食どころじゃないからいいよ。家でいつものゴハンでいいよ」「あ、そう。じゃ、ケーキでも買って帰ればいいわけね」みたいなやりとりも確かにあった。

 しかし、まさに「今日」が誕生日であるという意識が完全に欠落していた。
 うちの場合は、もう結婚して以来ずっとそうなのだが、朝起きてから夫に「おめでとう」の「お」の字すら言ってもらったことがない。だからなおさら気づかない。
 朝、支度をしているときに届いた一通のメールでハッとする。
 大学受験時の塾で、またその後の大学時代でも一緒だった、誕生日がまったく一緒の男友達から、毎年送られてくる「またこの日が来ちゃったよ」のメッセージ。
 夫以外の男性からいってもらう「おめでとう」で気づくなんて、どうなのよ。

 ちなみに、夫には、結婚当初から、「おはよう」すら言ったことのない人間である。せめて誕生日の朝に「おめでとう」くらい言ってくれたらどんなに幸せだろうかと、プレゼントも何も入らないから言葉が欲しいと、ずっと前から提案してきたものの、いまだに言ってもらったことがない。いや、それどころか、はっきり「自信がない」と却下されたことを、そういや去年の誕生日のもブログにも書いたっけ…。

 そして夫は、今日も何も言わずに、いつもと同じように出かけていった。ま、仕方ない。自分でも忘れてたくらいなんだしな。
 それにしても、自ら誕生日を忘れるわ、外食も望まないわ、なんて安上がりな女なのだろうと、我ながら自分が健気に思えてくる。

 そして、今日も、仕事で予想外のトラブル有り、急ぎの原稿修正有りと、怒涛の一日が過ぎ、慌しく帰途に着く。着替える間も惜しんで夕飯づくりに着手。家族3人で囲む誕生日ディナーづくり、のはずが、結局はいつもに増した粗食メシ。
 しょうが焼きに、納豆に、味噌汁に、カボチャ煮かよ、あたしの誕生日は。ああ、なんだか寂しいな。
 でも、ま、もうすぐケーキが来るんだもんね。そこにろうそく立ててさ、息子とフーッとか息吹きかけてさ、それだけできりゃ、十分幸せだわ。と心底そう思いながら、ケーキ(夫)の帰りを待つ。
 しかし、夫が下げてきたケーキは、ホールケーキでもなんでもない、ただのケーキ3切れ。しかも目黒の駅ビルの中のいつも買っている、しかも特に有名でもおいしいわけでもないけど他にないから買っているというケーキ屋のもの。

 別に、いい年してすごいサプライズが欲しいわけでもない。高価なプレゼントが欲しいわけでもない。すかしたレストランで食事したいわけでも決してない。でも、でも、でも…ああ、なんだんだろう、この虚しさ。
 ふと、その根拠に、自分でも改めて気づく。
 やはり私は、朝の「おめでとう」が欲しいのだ。その一言さえあれば、一日どんなことが起きようと、あるいは何もなかろうと、十二分に幸せに過ごせるのだ。
 でも、その一言すらないのに、ホールケーキもなけりゃ、飯も納豆だ。そう思ったら、せっかく何も望まないはずだった女が、不本意にも、急に女々しい女になり下がってしまう。
 「ああ…、丸いケーキが、欲しかったな…」
 私のこの小さなつぶやきに端を発し、夫とみるみるうちに口論になる。
 「うるせえな、丸いケーキが欲しいなら欲しいって、最初から言えっ」
 「だから、ケーキが欲しいんじゃなくて、言葉が欲しいんだって、最初から言ってるじゃないのっ。最初からどころか、、もう10年前から言ってるわよっ」
 その先の修羅場は、いわずもがな。
  来年も繰り返すのだろうか、こんなこと。
 「おめでとうの一言があれば、私はもう金輪際、プレゼントも、外食も、ケーキも、一切いりません」
と懇願書でも書くか。
 ああ、すっかり忘れてた誕生日が、一生忘れられない誕生日になっちまったぜ。

 唯一、嬉しかったことは、息子がくれた手作りカード。
 「夜、ママに渡そうと思って、保育園で書いたんだよ。ママ、おめでとう!」
 うっ。泣ける。神様はちゃんと、救いを用意してくれるんだなあ。
 前言撤回、子供からのおめでとうさえあれば、夫なんて、悪いけどどうでもいいや。
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コメント

おめでとうございます。

ritzさん、お誕生日おめでとうございます。
今回の記事を読んでいて昨年のお誕生日に書かれた記事のお話も思い出しました。
あんなにやさしそうなご主人がどうして?と不思議でたまりません。
因みに「ありがとう」と「ゴメンナサイ」は言ってもらえるのですか?

子供は最大の癒しですよね。
Mくんはご主人がくれた最大のプレゼントですね。
丸いケーキ、こちらで用意しておきますよ!
パパッとお仕事終えて、それからサクッとご主人と仲直りもして早くこちらにいらしてください。
みんなでお待ちしてま~す。

tsuさま、ありがとうございます。
早くそちらに飛んでいってしまいたい。
ご一緒できる二晩を今から楽しみにしています。

ちなみに「ありがとう」「ごめんなさい」も
ろくに言ってもらったことがない…。

お誕生日おめでとう!

ritzさん、お誕生日おめでとう!
早いですねー。
M君のプレゼント、最高ですね。
大切な宝物ですね。
楽しい一年を!

soleilさま
ありがとうございます。
4月~5月生まれの私たちって、なんだか損よね…。
アウアウンド40が『流行』みたいだし、
お互い楽しいアラフォーを満喫しましょう!
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Profilo

ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

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