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イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

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イベント前夜 ~君を見つけた~

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 最近、公私ともに、なんだか慌しくって、ブログに書きたいと思ったことも、書けないまま日にちだけがカウントされていく。
 そんな中、今日は、無理やり仕事をやりくりして(無理やりやりくり?つまり放置、ですね)ズル休み。仕事で忙しいのは不本意だけど、イタリア活動で忙しいのは本意中の本意。朝からせっせとトルテッリーニづくりに励む。

 というのも、明日は、青山にある日伊協会でイベントのお手伝い。
 イタリア食材販売店Piattiの岡田さんがパルミジャーノを丸ごと切りわけ、その場で販売というもの。私は、このイベントの最後にパルミジャーノを使った料理を紹介するという大役を仰せつかり、「トルテッリーニ」の試食を提供することになったのだ。

 トルテッリーニとは、きっとこのブログを読んでくださっている方はすでにご存知に違いないけれど、生ハムや豚肉などで作ったミンチ肉をパスタで巻いた、小さな小さな水餃子のようなパスタで、一つ一つ手で巻いていく。
 50人分のトルテッリーニを、さすがに当日午後1時までに、しかも一人で作り上げるのは神業に近い。そこで、今日じゅうにトルテッリーニと、それ用のブロード(スープ)だけでも作って搬入し、日伊協会の冷凍庫に寝かせておいていただくことにした。
 日伊協会のKさんと打ち合わせする時間も入れて、5時までに搬入するとしても、まあ半日あれば大丈夫だろう。余裕を持って、10時半くらいから始める。
 ブロードを鍋でつくりつつ、パスタ生地づくり。小麦粉200グラムと、全卵100グラムをあわせて練るパスタ生地を作るのは、力はいるが時間はかからない。これを3玉分作ってトルテッリーニにするくらい、お茶の子さいさいだわ。

 …と高をくくっていた自分が甘かった。
 いつもは教室に来てくれるみんなでやるから早いのだ。いや、そんなことはわかっちゃいたけど、たった一人でちっちゃなトルテッリーニを巻き巻きするのが、こんなに時間がかかるとは思わなんだ。
 日伊協会のKさんは一人3~4個で十分だといってくださったけど、せっかくなら10個くらい食べて欲しいし。えーっと、50人だと500個でしょ…
 生地一玉でいったいいくつトルテッリーニが作れるのか、恥ずかしい話、この期に及んで初めて数を数えてみたところ、生地一玉で200個以上もできる。こりゃ、時間もかかるわけだ。改めて、トルテッリーニづくりの「地味さ」を痛感する。
 結局、2玉分を成型したところで、時間切れ。約400個。一人、8個か。いつもながらサービス精神だけは旺盛なのだが、実行力が伴わない。私の目標値には至らなかったけれど、ご勘弁いただくとしよう。

 さて、日伊協会にクルマで搬入したあと、いつもよりちょっと早い時間だったけど、そのまま保育園に息子を迎えに行く。
 「ママ、きょう、はやいね。今日のゴハンなに?」
 あ、そうか。夕飯のことなどすっかり忘れていた。何も買ってない、用意もしていない。
 そうだ、一玉あまったパスタ生地で、今夜はトルテッリーニとしよう。
 息子はパスタづくりが、正確に言うと、パスタ「遊び」が大好きである。粘土みたなものなのだろう。

 「Mは難しいのできないから、ママと違う形でもいいでしょ?」
 いい、いい、もう好きにして。どうせあなたが食べるのだから。肉さえ出てこないようにしっかりと閉じてくれれば、どんな形でもいい。
 「見てー。これ、皇帝ペンギンみたい。今度はキャンディの形ね。あ、これは、ウンコ!」
 私がパスタマシンで、スカーフみたいにうすーく伸ばした生地を、4センチ四方に四角形に切ってやると、教えたわけでもないのに息子はミンチ肉を先にすべての四角形の中央に、ちょこん、ちょこんとおいてしまってから一斉に成型にとりかかるという、効率性を追求した方法を実行している。やるなあ。教室でのトルテッリーニ作りの様子を、見ていたんだろうか。
 しかし、さっきはたった一玉分をさばくのに、一人ではあんなに時間のかかった成型が、5歳児ごときが加わっただけで、すごいスピードで進んでいく。パスタを伸ばす方が追いつかないくらいだ。
 ついこの間まで、とにかく邪魔することしかしなかったのに、ずいぶん役に立つようになったものだ。

 なんだか楽しくなってきたぞ。昼間の、あの孤独でストイックだった時間と、同じ作業をしているとは思えない。やはり、トルテッリーニは、誰とでもいいから二人以上でやるに限るなあ。
 調子好いた息子からは鼻歌がこぼれはじめた。
 ふと、
 「ねえ、ママ。『君を見つけた』の歌、どういうんだっけ。歌ってよ。あれ、好きなんだ」
 とせがまれるも、なんのことだかわからない。
 「あれだよ。テレビで歌ってたじゃない。おじさんと、おじいさんみたいのが」
 そ、それって、もしや…
 ♪きみ~を、みつ~けた~、この~渚に~♪
 ここ最近、NHKの番組と番組の間に、BS2の「永遠のグループサウンズ特集!ワイルドワインズと…」なんていう番組予告が流れていた。もしや、あれか!!
 「そうそう。それそれ、その歌だよ。いい歌だよね。♪きみ~をみつ~けた~…♪」

 しかし、寅さんに、時代劇に、トクナガヒデアキの70年代ソングのカヴァー、ドリフターズと来て、今度はグループサウンズですか。
 今度は完全に母の世代を超えている。
 この5歳児、団塊の世代くらいの、どこかの誰かの、生まれ変わりなんじゃないだろうか…。

 明日はいよいよイベント当日。午前中に、もう一品の試食「ズッキーニの肉詰め」を作るべく早起きしなくちゃいけないんだけど、
 …ワイルドワインズの歌声が、耳から離れず眠れない。あああ。

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ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

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