2023
May
28
0
便乗フーフー🎵

Cristiano 50歳の誕生日パーティーにお呼ばれして、図々しくも一緒にフーフーさせてもらう55歳最後の日。
母Mariaは24年前の私の料理の師の一人。腰を骨折して歩きもままならないというのに、玉ねぎパイにフォカッチャにイチゴのムースにと、いろんな料理を2日がかりで用意したという。もっとすごいのは、作り方を聞いたら、材料はもちろん分量まで、数グラム単位でスラスラ出てくること。
親戚や友達、大勢で賑わうテーブルから一歩引いて、日陰で腰を下ろすマリアの横へ。
こうして二人きりになると必ずマリアの口から出てくるのは
「リツコ、あなた覚えてる?私があなたに手紙を出した、あの日のことを」
かれこれ20年以上前になるだろうか、マリアから突然届いた手紙には
「一人息子が、ボローニャ留学中の日本人の女の子と付き合い始めた!」というニュースが。
日本人の知り合いなんて他にいない、だから真っ先にあなたに手紙を出したの、と、驚きと興奮の行き場を、私にしかぶつけられない、という感じの手紙であったのをよく覚えている。
そう、愛する一人息子クリスチャーノの奥さんは、この時の彼女鶴子さん。
いまや、ボローニャで予約の取れない和食屋さんの経営者だ。
気立が良く仕事のできるお嫁さんと、かわいくて優秀な二人の孫にも恵まれて、こんな賑やかなファミリーになるとは、当時はきっと想像もしていなかっただろうと思う。
少し耳が遠いのと、腰が不自由なのは、きっと誰よりもマリア本人がもどかしいことは、二人で話しをしていると痛いほどわかる、コロナで大事な身内が亡くなったことも話してくれた。
それでも、彼女は、今日も、愛する人たちの笑顔のために、妥協のない完璧な料理を作り続ける。
私も、こうありたい。




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