2023
May
27
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旅のもう一つの目的は... とにかく、会うこと!

今回の旅、二つ目の目的は生存確認。
ボローニャ初日から、バスに乗りまくって、歩きまくって人に会う。
コロナを経た4年という年月の間、それぞれの人生には変化もある。平坦な道のりばかりではない。
けれど、生きてさえいればこうしてまたハグしあえることの大切さもまた彼らから教えられた1日だった。

朝イチで向かった先は、Bolognaの現代美術館(MamBo)。知り合って24年になるModenaのPaoloが、この週末にここで開催中のアート古本市にちょうど出展しているというので、朝イチで会いに行く。
チケット売り場からパオロに電話、でも出ない、お客さんの対応で忙しいのかな、さて、どうしようかな、これって入場料がいるのかな、なんてしばし立ち尽くしていたら、ふと見ると、会場の入口にパオロが立っている。迎えにきてくれたようだ。
久しぶり!よくきたね!元気だった?と、言葉ではなく、その顔に、表情に、そう書いてある。パオロはいつも、言葉より先に、顔で語りかけてくる人なのだ。思わず、顔を見て涙が出てきてしまった。
アート古本市をひとしきり堪能したあと、週明けの月曜に、モデナに私が日帰りで行くこと、Paoloの家でランチをご馳走になることを約束して、まずはその場を後にする。
続いては、ボローニャの「日本人の」私の姉のような存在であるのぞみさんと約束したランチの場所へ。
なんでも、新鮮なお魚が食べられる人気のお店らしい。


さて、ゆっくりランチをした後は、いっしょにマリオとベッタ夫妻の家へ。
元外科医のマリオは、24年前、ボローニャ料理の重鎮おばあちゃん姉妹の料理学校で共に学んで以来のつきあい。
のぞみさんはこのご近所に住んでいて、演奏家としてのお仕事の傍らマリオに昔から日本語を教えている間柄。

このマリオと妻エリザベッタの家には、うちの長男Mが中学3年生の終わりにボローニャに短期留学した際に居候をさせてもらった。
男子3人を育て上げたエリザベッタは、まるで息子?孫?のように、大らかに息子を手元においてくれて、感謝の気持ちでいっぱい。
体調が悪い中、Tenerinaというお菓子を焼いて待っていてくれた。
「Mはねえ、このプレーンタイプのが大好きだったのよ〜」

一方、夫マリオは、現役時代は多忙で家庭を顧みることなどまるでなかったとか。Mとマリオがいつもリビングでべったり過ごす姿に、すでに成人して家庭ももっている息子たちが「自分たちが子供の頃は、父さんとあんなふうに過ごせたことは一度もない」と、ちょっとやっかむほどだった、とは、あとから聞いた話。
そのマリオと、LINE ムービー通話で日本の息子とをつないでみたところ、さっそくマリオ節が始まる。
「まだ彼女はいないのか?少なくとも5人作れ」
息子にとってのボローニャの父母。どうかいつまでも、元気でいてほしい。

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