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しつこく、続「ハゲタカ」ウイーク

2007.8.30zoku-hagetaka-1.jpg

 ハゲタカウィークも終わってしまい、さて、今週は何を励みに、イタリアとあまりにも違う日本での毎日を乗りきろうか。
と不安に思っていたが、今週も、我が家では思いもよらず、ある意味「ハゲタカウィーク」が続いている。

 今回の「ハゲタカ」6夜連続放映、結局は、偶然予告を目にしてしまった息子にバレて、最後の二夜は、彼も一緒に観せてやることになってしまったが、ある意味、大人より感動が尾を引いているのかもしれない。

 週明けのこと。
 息子のMを保育園に迎えに行くと、担任の先生が
「今日、カード作りして遊んでたら、Mちゃんに『先生、“みしませいさくじょ”って書いて!』って言われて、なんだか不思議なカード作りました」
息子の手にはしっかりと、「みしませいさくじょ」とクレヨンで書かれたカードが。
 先生の話は続く。
 「で、Mちゃんが、『アンパンマン』のカードと『みしませいさくじょ』のカードを並べて、先生どっちがいい?って聞くから、アンパンマンって答えたら急に寂しそうな顔して…。『みしませいさくじょ』って、お母さん、何ですか?」

 「みしませいさくじょ」とは、ドラマ「ハゲタカ」に出てくる小さな町工場の名前「三島製作所」のことだ。
 外資ファンドのボスに変身を遂げ、日本の企業を次々と買い叩く主人公の鷲津が、十数年前、まだ純朴で正義感あふれるな銀行員だった頃に担当していたのが、電気部品のネジをコツコツと作る下町の小さな工場「三島製作所」。
 しかしバブル崩壊で、鷲津が勤める銀行が貸し渋りをし、三島製作所の親父は自殺。鷲津はその心の傷に蓋をするかのように、アメリカに渡り、非常なハゲタカへと変身するのだが、この三島製作所の娘が、テレビ局の経済部記者となって再び鷲津の前に現れるあたりから、鷲津が決別したはずの過去の罪悪感が、彼の中でじわじわとうずき始める。つまり、「三島製作所」がこのドラマの大きなキーワードになっていると言ってもいい。
 話の筋など、何もわかっていないはずの4歳児。しかし、おさえどころは、おさえているところが笑える。何も保育園のカードづくりに登場させなくてもと思うが、今の彼にとっては、「ハゲタカ、鷲津」がアンパンマンよりも、イケてるキャラクターなのだろう。同感である。

 さて、家に帰り、慌しく夕食を作っていると、息子はこの「みしませいさくじょ」のカードを両手で持ち、私のところに来て深々と頭をさげて
 「これ、ウケトッテください」
 と何度も繰り返す。最初は何のことだかさっぱりわからなかったが、はっと気づいた。
 それは、ハゲタカの最終回。
 戦後日本の経済復興の象徴とも言える大手電機メーカー「大空電機」の買収をめぐり、またもや対立する鷲津と芝野(鷲津の都銀時代の先輩、現在は「大空電気」の取締役になっている)だが、銀行員時代に自分が倒産寸前に追い込んだ「三島製作所」が数年前にこの大手家電メーカーによって救われていたことを知ると、鷲津の心に変化が。そして、最後は、銀行員だった頃の自分たちが犯した過ちを再び繰り返さないために、今度は鷲津と芝野が“二人狼”として密かに手を組み、米資本による買収から「大空電機」を救うために立ち上がる。企業の一部門を新しい会社としてスタートさせようとしたのだ。
 その際の出資金として、下請けの町工場である「三島製作所」の娘(現、テレビ局の記者)が、二人の前に封筒を持って現れて
 「三島製作所からの出資金です。これ、受け取ってください」と深々と頭を下げて差し出すクライマックスシーン。
 「これ、ウケトッテください」
 息子は、まさにこの1シーンを真似していたのだ。

 ストーリーがわからずとも、感銘を受けるべきシーンというのは、4歳児にもそれなりにわかるんだろうか。

 ハゲタカ熱はまだつづく。
 翌々日。保育園に迎えに行くと、その日に作った工作や絵を入れておく各自のカゴの中に、またもや字の書かれたカードが。
 見ると今度は彼自身の汚い字で、かろうじて「おおぞらでんき」と読める。
 「ママ見て。今日は、おおぞらでんきにしたんだ。マークもあるよ」
 劇中使用されていた、大空電機のロゴマークまで、水色のクレヨンで再現している。
2007.8.30zoku-hagetaka-2.jpg


 「三島製作所」に「大空電気」。確かに、この二つが、ストーリーが展開するうえで重要な役割を担っているのは間違いない。
 ここまで来ると感心してしまう。

 「ねえママ、DVD買おうよ。ハゲタカの」
 そうだね。買おうか。
 ネットで調べてみると、1万1,970円。
 でも、アンパンマンとか、なんとかレンジャーとか、ポケモンとか言われるより、ずっといいもんね。
 …って、なんだか、まんまと息子の策略に引っかかってるような感じがするのは気のせいだろうか。

 「ねえママ。Mは大きくなったらシェフになりたいと思ってたけど、やっぱり違うのにする」
 じゃ、何になるの?
 「あのね、鷲津になる」
 そっかー、鷲津かー。んー、カッコイイしねー。それもいいねー。
 ってういか、その方がママもいいと思うよ。
 じゃ、買っとくか、DVD。とりあえず、ね。

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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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