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1月11日。エレカシ完全復活ライブにて。

2014_1_11elekashi

そもそも小学生がなんでエレカシにはまったわけ?とよく聞かれるのだけど、本人をさしおいて親の私から理由を話すとなるとちょっと長くなる。
そう、それは一年と数ヶ月前の秋、Mが入院していたときのこと。今でこそ思い出話になったけれど、入院当初、治るのか治らないのか、学校や塾に再び通えるようになるのかならないのか、まったく見通しも立たなかった頃、病室のテレビで若手歴史小説家として和田竜が出演し「のぼうの城」とその映画化の話が紹介されたとき、急に反応したMが「これ原作読んでみたい」と一言。すぐに買ってきてやると、上下巻を病床で一気に読んでしまい医師たちを驚かせた。
「お母さん、M君は本を読む時はいつもこんな感じですか?」
と聞かれて注意して観察するも、本を読む時のおそろしいまでの集中力も、読むスピードもいつもと変わらないように思うし、書店ではさんでくれる栞をページの上の本文に沿わせるように置いて一行ずつずらしながら読むクセ(本人曰くこうすることで改行の際も誤らずに読み進められるのだそう)までもいつも通り。好きな歴史に触れてる時間は脳が覚醒していたのだと思う。
さて、その後病気の方は順調に回復し一ヶ月で完治。退院後、ちょうどいいタイミングで封切りになった映画「のぼうの城」を観に行ったのだが、そのテーマソングで使われていたのがエレカシの新曲「ズレてるほうがいい」だったのだ。
こうしてエレカシの音楽に興味を持ち始めたMに、合唱団のクリスマスコンサートに毎年足を運んでくれる私の音楽好きの友達たちが、最新のベストアルバムをクリスマスプレゼントに買ってくれる。
居間で、クルマの中で、絶えずCDをかけまくるMにつきあってるうちに、ん?なんかいいぞ、と、私も、そして夫までも。おかしいな、若い頃は「なんか暑苦しいよねエレカシって」と思ってたのに、今聞くと、もろ同世代の彼らの音が、宮地の声が、なんかしみるぞ。
Mにせがまれて、塾までの空き時間に駅前のカラオケボックスに二人でこもったこともある。聞く分には太い声質に感じるのに、いざ歌ってみると男性ヴォーカリストの歌なのにキーを調整しないでも全然歌える。どころか、私でも声がでない高音まで一気に飛ぶような曲がものすごく多い。といっても私が歌おうとするとMにすぐ奪われてしまうのだが、特にこの音域の広さが、まがりなりにも歌をやっているMにはかなり魅力らしい。
このCDに付録でついているDVDがまた、胸に迫るものがある。デビュー以来30年以上、毎年秋に欠かさず開催してきた日比谷野音ライブを、今年は9月に宮本が重度の急性感音難聴と外リンパ瘻を発症し中止、バンド活動も無期限休止に。手術、入院、一時は聴力がほとんど失われるまで絶望の縁まで行った宮次だけど、しかし、周囲の反対を押し切って野音で待つファンの前に、なんとギター1本持って単独で姿を現し12曲を披露したという、その時の模様がこのDVDに収められているのだ。相変わらず頭をくしゃくしゃいじりながら、無骨なトークとまっすぐな弾き語りで歌いきるその姿は、正直、泣ける。惚れる。かっこいい。エレカシにどんどんはまっていくMにつきあってるつもりが、そんなわけで私も夫も、そして3歳児までもがフルコーラスで♪さあ頑張ろうぜ〜♪とか♪悲しみの果てに〜♪と歌えるようになってしまい、こうしていつの間にか家族みんなでファンになっていたという次第。
さらに、Mの宮次信者をさらに強固なものにしたのは、自分が入院していたのと全く同じ時期に宮地も病気と闘っていたということ。世に名だたるミュージシャンでもなんでもないMだけど、まるで自分の復活を信じるように、宮地の復活を応援したかったのだと、そんな風に思うのだ。

そしてそれから一年、宮地の耳は回復。2年ぶりにエレカシ4人が、ステージに立つ「復活の野音」をMのためにゲットしようと発売日の発売開始時間と同時に電話したけどすでにつながらず。どうやらファンクラブ関係だけで完売になるらしい。年明けにもさいたまスーパーアリーナでデビュー25周年ライブがあるけど、それも無理かな…と親子で弱気になってた時に、Mのエレカシ熱を知ったママ友が、知り合いに関係者がいるからと手配をお願いしてくれた。ありがとう!

そして1月7日。いざ親子3人でさいたまスーパーアリーナへ。2年3ヶ月ぶりの全国ツアーの皮切りは、結成25周年でもあり、エレカシ初のアリーナ単独ライブでもあり、そして完全復活を世に示すライブでもある。そんなライブに自分自身の復活を重ね合わせているであろうMを見てると、つい、いろんなことを思い出してしまう。

ただの風邪から予期せぬ病気になり、入院中は激痛を伴う検査を何度もして、針の跡が痛くなるほど絶え間ない点滴投薬治療もした。幸運なことに一ヶ月で無事に完治したけれど、退院するやいなや、合唱団から出演予定だったオペラのメンバーにも戻り、学校生活も、中学受験へ向けた塾生活も再開し…。ただでさえ身体が二つあっても足りないような生活を、病後の身体ひとつで、しかも文句ひとつ言わずにこなしてきた。そして親でさえ息子の病気が治癒したことへの喜びや感慨に浸ってる間もないほど、気がつけばフルスピードで突っ走っていた。
それでも、病気と闘っていた当時の一ヶ月のブランクが、一年経ったいまだにいろいろなところにしわ寄せをもたらしていることは否めない。それは、彼自身が治癒したことへの感謝や喜びをすっ飛ばして最も身を以て日々痛感していることだろうと想像すると、親としては、何よりもそれがいちばんつらいのだ。
そうこうするうちに来月から塾も新年度になりいよいよ受験に向けた最終学年に突入する。かたや合唱では1月末の新国立劇場「カルメン」への本番に向けて舞台稽古も佳境を迎える。
そんな忙しい最中だけど、息子よ、今日のライブでは、どうか思い切り弾けておくれ。

と、思ったんだけど、意外にもMは、あれだけ家では熱唱してるくせに、ほとんどの曲を覚えてるくせに、拍子もとらなければ、口ずさむことすらせず、じーっとステージの宮次を見つめて聴いている。
WOWOWが生放送をしていたこともあって5時きっかりに開演、でも放送時間をとっくにすぎてもずっと歌いつづけること40曲、終わったのは9時過ぎ。
ライブの帰途というより、何か重厚な映画を観たあとのような、大きな何かをしっかりとかみしめているように歩くM。きっと私や夫が受けたものより、まったく種類の違う思いを胸に刻んだに違いない。
あとになって、最初にエレカシのCDをプレゼントしてくれた例の友達から聞いた話だけど、宮次を崇拝してやまないスピッツのマサムネくんがエレカシのCDを聴く時は正座して聴くのは有名な話なんだとか。

病から一年。Mよ、本当の復活はこれからだ。
♪さあ、頑張ろうぜ。

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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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ritz

Author:ritz
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