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うらやましいぞ、オオクワガタ。

2007.7.29オオクワガタを世話するパパの絵


お、また絵が掲示されている。

保育園で、何ヶ月かに一度掲示される子供たちの絵。
前回はゴールデンウィーク明けに、「お休み中にしたこと」の絵を描いたものだった。
あれだけイタリアで、親子でいろんな体験をしたはずなのに
息子の絵には、往復の飛行機と、帰国の翌朝に父母が寝坊したシーンしか描かれておらず、がっくりした記憶がいまだ新しいが、
今度は何を描いたのだろう。

「パパとママと遊園地にいったの」「ママと二人でプールで泳ぎました」
そろぞれに書き添えられた先生の注釈を読みながら子供たちの絵を見ていくと、
なるほど、じゃ、これは乗り物なのね。このブルーは空じゃなくて水の色なんだ。
しかし、Rちゃんのママが着てる派手なドレスみたいの、てことは、水着なのね、すっごいセクシー。
なんてことまで想像できたりして、子供の目線という名のファインダーから、
言葉は悪いけど、人のお宅を覗き見するようで、結構おもしろい。

さて、今回の息子の絵はというと…
本人と思しき人間は、食卓らしきテーブルに着いていて、その横では、大きな顔の大人が、箱を覗いている。箱の中には、六本足の生えた怪獣とも見えれば、3本ずつ髭の生えたウサギとも見える何かがいる。
「カブトムシをお世話しているところ。オオクワガタもいるよ。おともだちにもらったの。Mはごはん食べてるところ」
うーむ。今回はこう来たか。
いやはや、本当に、最近の我が家では、毎日こうした光景が繰り広げられているのだ。

一ヶ月ほど前に、保育園の帰りに父子でカブトムシを拾ってきてしまってからというもの、息子のMをさしおいて、もっぱら昆虫少年に舞い戻ってしまった夫。
M君にと、知人がオオクワガタをくれてからはさらに火がついたようで、
毎週のように丸太みたいなものを買ってきたり
メスとオスを一緒のガラス容器に入れたかと思えば、また引き離したり、
と、毎晩ごそごそとやっている。
そしてこうして、食事中だというのに、ひとり、水槽の置いてある廊下へと出て行くこともしばしば。
昆虫を「お世話している」のは息子ではなくもっぱら夫だ。

まったく子供の絵は、あなどれない。うちの様子が丸見えだ。
そのうち
「ママが寝ているところ。パパがお洗濯を干しているところ」なんて絵でも描かれるのではないかと、急に心配になってきた。

さて、もともと機嫌がよくても悪くても、表情はもちろん、一貫して口数が少ないことも変わらない夫は、
相変わらず何も言ってくれないので知らなかったが、
息子によると、カブトムシは無事に卵を産み、幼虫になったとのこと。
オオクワガタも産卵したらしい。
我が家の家族は、着々と子孫を増やしている。

今週から、今年二度目のイタリア。
留守中は、上に住む母や、甥っ子に面倒を見てもらうことになるにあたり、
ものすごく詳細で克明なメモを、それぞれの水槽に貼り付けてようとしている夫。マメな様子は別人としか思えない。
ふと、そういえば私は、ラブレターは言わずもがな、ただの手紙でさえ夫から書いてもらったことがないことを思い出す。
背中を小さく小さく丸めて水槽を覗き込む夫と昆虫たちは
会話はないけどものすごく密な関係で結ばれているような…。
思わずオオクワガタとカブトムシが、一瞬でも羨ましくなった私はバカだろうか。
人間同士だって会話のない夫婦なのだから、
だったら、いっそオオクワガタに生まれかわった方がいいかも、なんて。
とにもかくにも、オオクワガタもカブトムシも、留守中、どうかお元気で。

さて、その後父の股関節の手術も無事終わり、長いリハビリ入院はまだまだ続くものの
私たちも予定通り出発できることになったイタリア。
今回は、前半は、38度の猛暑がつづくサルデーニャ、
後半は、ペーザロのロッシーニオペラフェスティバルを見た後、
ボローニャ近郊の田舎に滞在してから帰ってくる予定。
オペラがメインのゆっくりする旅のはずだったんだけど、
初めて訪ねる民宿も、電話でやりとりするうちに、
厨房に入らせてもらえることになり、やっぱりいつもと変わらない料理の旅となることに。

どうか私たちも無事に旅を終え、その頃には少し歩けるようになっているかもしれない父と、幼虫になっているかもしれないオオクワガタと、元気に再会できますように。

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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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Author:ritz
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