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イタリア スマホ通信2013春③




イタリアで一番豪勢なおふくろの朝ごはん。このテーブルにつくと、ああ帰ってきたなという気分になる。
お城が丘のてっぺんの貴族の館なら、ここは下界の農家の家。13年前、農家のジュリオとピヌッチャと夫妻が営むこの民宿に居候しながら、城の厨房に通っていた私にとっては、実家みたいなもの。だから毎回、まずは丁稚先に顔を出したあとは子どもごと実家のマンマに甘えてしまうのだ。
イタリアの朝ごはんといえば甘い菓子パンや焼き菓子にカプチーノでおしまいなのだが、場所がら週末になるとカンティーナめぐりをしにやってくるスイス人やドイツ人観光客のために、ピヌッチャの朝ごはんはさらにズッキーニの卵焼きやクロスティーニ、生ハム盛り合わせに揚げたてのパンに
…と手作りの料理がずらりと並ぶ。料理好きだけど、農家が本業で夕飯まで客にふるまう時間がない彼女の腕がここぞとばかりに振るわれる朝ごはん。13年前も、この朝ごはんとピヌッチャ夫妻に見守られていたからこそ、お城であんなに働けたんだなとつくづく思う。

Mにとってもピヌッチャはまるで「バーバ」みたいな存在で、今回もお城に一泊してるときから「ねえ、早くピヌッチャのところに行こうよ」と。
初めて連れてきた赤ちゃんのときからまるで初孫みたいに喜んでくれて、その後自分の娘にも子どもが生まれてからも、自分の孫たちとなんら分け隔てなく愛情を注いでくれることを、何よりM本人が感じるのだろう。

そのピヌッチャの孫も今では八歳と五歳。午後は男子四人でひらすら遊ぶ。雨続きの最悪の天気を、まるで無理やり吹き飛ばしたかのように雨が止み、ヘーゼルナッツ畑を駆けずり回り、ジュリオのトラクター車庫を探検し、今度はおもちゃのトラクターを乗り回し…って、あんたいくつよ、とMに言いたくなるが、女の館のお城から一転、市井の宿で男同士で戯れるのが心底楽しいようだ。





まるで男4人兄弟のような夕餉もまた賑やかで楽しい。この家の孫は、ピヌッチャがいつも呆れるほどのふざけんぼで、落ち着きがなくて、言ってみればワルなのだけど、どれだけ騒いでもふざけても、最後には受け止めてくれる、そんな祖父母のもとで、心の底からリラックスしてるのが、他人の私にもよくわかる。

肉団子もニョッキも、畑でとれたてのアスパラガスも、ああ、美味しい。こんな優しい味の料理をおかわりを争って食べてる子どもが、悪い大人になるはずがない。



そんなこんなで日も暮れて、私はといえばこっちに来て、やるべきことの半分も達成できていないまま、次なる目的地へ向かう日がやってきてしまうのであった…。

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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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Author:ritz
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著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
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