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イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

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イタリア回顧録2012夏⑩ Vacanze Romane(2)

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夏の間だけ友達からこのB&Bを任されることになったロレッラに誘われて、こうして母子で滞在することなった久々のローマ。しかし当然、一日中かまってもらえるわけではないから私たちだけで昼間はどうやって過ごそうか…、なんて思っていたのだけど、いざ来てみるといろいろと楽しい機会に恵まれる。予定を延長したいくらいだ。
今日はローマから北西へ40キロ、ブラッチャーノ湖畔の小さな町、アングイッラーラへ。コーディネータをしているY枝さんと画家のロザンナが暮らす家を訪ねる。これだって、こうしてローマにあてもなく滞在することにしたからこそ叶ったこと。

Y枝さんが手配してくれた知り合いの運転手さんにB&Bまで迎えに来てもらう。
たった30分ちょっとで到着した湖畔の小さな町はローマとは打って変わった別天地。
ヨーロッパでは湖といっても、日本のような暗い雰囲気はなく、むしろ「ビーチ」みたいに水着姿の観光客でごった返しているところが多いのだけど、こじんまりしたアングイッラーラの湖畔はとってものどか。浜辺にソファを出したり湖水浴している人たちも10組くらいしかいない。Y枝さんによると、地元の人か、ここに別荘を持つ人たちがほとんどだとか。

彼女たちを訪ねたことのある共通の友人たちは、いつも、大きなボート(小さな船というべきか)を貸し切って沖に出て、船上ピクニックと称して思い思いに水と戯れたり、ランチをしたりするそうだが、ちょこちょこ歩きざかりの1歳児を乗せてはさすがに怖い。何を隠そうMだって、小4の水準を大きく下回るカナヅチなので、諦めることに。
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代わりに案内してくれたのが、湖畔のリストランテ。
でも、ここがまた美味しいこと。特に、名物のワカサギと、指の先ほどの小ダコのフリットは食べだしたらとまらない。Mは小ダコが、Nはワカサギが気に入ってしまい、競合しないのをいいことにそれぞれ独り占めして食べている。
久々にありついたリゾットは濃厚でクリーミーな手長エビのトマトソースも、久々にリストランテの贅沢な味。
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「これからどうする?せっかく来てくれたんだから、Mを泳がせてあげたいわ」
「そうね、でも湖畔でパチャパチャじゃつまらないし。じゃ、Mくん、私たちと一緒に3人で足漕ぎボートに乗って水遊びしに行かない?」
子供好きのロザンナといつも気の効くY枝さんが、Mのために素敵な提案をしてくれた。
ところで、うちのM、マジで泳ぎがからっきしダメなんだけど、お任せしちゃっていいのかな?
「平気、平気。まかせて」
二人の心強いお言葉に甘え、ここはブラッチャーノ湖を知り尽くしているお二人の胸を借りてしまおう!
水着に着替えに一度家へ。泳ぎの苦手なMのために用意してくれた、ありったけの浮き輪を持って、いざ湖へ。

私とNは、浜辺でデッキチェアを借りることに。これまた天蓋つき(というか蚊帳みたいだけど)で、まるで小さな部屋みたい。快適、快適。
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「ママ~!Nちゃ~ん!!」
元気な声がのどかな湖畔に響く。全身全霊こめてペダルを“フル漕ぎ”しながら大きく手をふるMの姿。これから足の届かないところに連れて行かれちゃうとは微塵も予期していないんだろうな。
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気がつけばあっという間に沖まで、それも結構遠くまで行っている。3人揃って、どうやらボートから水に下りたみたい。ああ、今日に限ってズームレンズ付きの一眼を置いてきてしまった。肉眼でかろうじて見届けられる大きさの頭を、3つちゃんとあるかどうかを確認しつづけていた私だったけれど、心地よい風に癒されていつしかうとうとしているのであった。

海のようなべたついた潮風がないのは想像していたけれど、それにしたって湖がこんなに開放的で、こんなに気持ちいいものだと思わなかった。
なんでも、このブラッチャーノ湖は、ローマの水道にも利用されているのだとか。街中のいたるところで湧水が飲めるローマ、その水源と聞けば、限りなく透明で限りなく豊かなのも納得がいく。
「海水よりもプールよりもきれいな水。ミネラルウォーターの中で泳いでるようなものよ」
とロザンナが言っていたのがよくわかる。

Nも、昼寝をするわけでもない、かといってぐずりもしなけりゃ騒ぎもしない。トーマスのミニ絵本を読んでやると、ただただ静かに聞き入っている。
そうこうするうち、3人のボートが引きあげてきた。そろそろ上がりかな。
コンパクトデジカメで撮ろうとすると、豆粒のようにしか写らないのが残念…。あ、
そうだ、Mのリュックの中に彼の135ミリレンズの一眼があるはずだ。せめてこれで撮ってやろう。
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ただでさえ泳げないうえに、湖初体験。もしかしたら青ざめた顔して帰ってくるかもしれないと覚悟していたけれど、なんと顔には満面の笑み。
「見て~!ママ、見て~!これすごいよ、この浮き輪、すごいよ」
両手を挙げて余裕のポーズ、ボートを浜に寄せたところで最後のひと泳ぎらしい。
この浮き輪、というか変幻自在に曲がるポールのような浮き具、身体に巻きつけるだけで、ぷかーっと安定して水に浮きつづけられるんだとか。
なんだ、泳いだわけじゃないのか…。それでもあのMが足の届つかないところでこんなにはしゃいで水と戯れているなんて。しかも白鳥も一緒に!
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いっけない。デッキチェアにNを置き去りにしたまま波打ち際でシャッターを切り続けてしまった。私を追って、椅子から転げ落ちていたりするのでは…と慌てて引き返すと、意外にも、弟は弟で椅子の上に一人でおさまったまま終始穏やかにしている様子。きっとNにとっても気持ちのよいひと時だったに違いない。
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夫が先に帰ってしまったローマでの母子滞在で、こんなゆったりとした時間の中に身を置けることになるなんて、なんだか信じられない。
そして、パパがいなくても、Mがこんなに思いっきり身体を動かして、大きな声で笑って、たくさん日に焼けて、絵に描いたような夏休みの光景の中をまさに自由に泳がせてもらうことができたことも。

息子には貴重な冒険の機会を、私には極上の休息時間をつくってくれたY枝さんとロザンナに感謝。
イタリアにはこうして「女のパパ」もたくさんいるのだ。ありがたや。

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Profilo

ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

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