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Neo+Mondo 一周年。

NeoMondo_1

「ママ、予定日より一日早く生まれるといいね。そしたら龍馬と同じ誕生日だよ!」
去年の今頃、龍馬伝一色だった我が家では、Mがしきりとそう熱望していたけれど、本当に予定日より一日早い11月15日の龍馬の誕生日に、次男Nが生まれた。
早いもので、あれからもう1年である。

長男Mのときは、一歳を境に急に豊かな表情をどんどん表に出してくれるようになり、ああ、私が無我夢中で頑張ってきた1年は、こうやって実を結ぶんだな。と、子供の誕生日を祝う気持ちより、一年間頑張った自分をほめたい気持ちで一杯になっていたものだ。
二人目の子供ともなれば、さすがにただただ純粋に、子供の成長を日々楽しみながら一年を過ごす成熟した母でいられるのだろうと、そんな風に漠然と思っていたものだが、お恥ずかしい話、今回も、二男Nが一歳になるまでの私の道のりは、白状すると決して平坦でなかった。

Mのおかげで、これだけ男子の子育てを楽しませてもらっておきながら、それでもやはり次は女の子を授かってみたい、と思うのが女の身勝手というもの。夫もMも妹希望だったこともあり思いは倍増。「たぶん男の子でしょう」と医者に言われても「たぶん」がつくならそうじゃないこともあるはずと、頭の隅で女の子を予想するのは私ならではの身勝手さというもの。
ところが龍馬の誕生日に生まれてきた子は、やっぱり男子。そして生んだ翌日、病院のオリエンテーションで一緒になった女性の「上の子が男だったもので、今度女の子が生まれて、ほんっとに嬉しくって~!」というエゲツナイ一言から、思えば私の産後ウツが始まった。
そこから先は、自分を鼓舞して這い上がろうとするたびに「あら~、また男の子だったの?じゃもう一人頑張ればあ?」という近所のババアの一言にまた突き落とされ「あらお二人目も男の子?わかるわ~、私も二人目が男だったら捨てちゃおうかなとか思ったもの。ま、うちは女だったけど」というあるご婦人の一言に突き落とされ、の繰り返し。
夜中の授乳地獄をさまよいながら、長くて深い、真冬の闇の中に身を投じていた日々。

そうこうするうち、1000年に一度の大震災という出来事にでくわし、目を覚まさずにいられなくなる。こうして家族全員、無事に生きていること自体が、ものすごく幸せな事、もしくはものすごい偶然の出来事に思えてくる。
命の尊さに感謝するのもつかの間、今度は放射線。東京も危ないと囁かれる中、4か月の乳児抱えてどこへも逃避できず、そんな不安のさなかに4月から職場復帰。これから保育園でミルク生活が始まるという矢先に、今度は水が危ない、となったらミネラルウォーターが買い占められ、スーパーをしらみつぶしに回る日々。世の中の節操ない大人たちに怒り、世の中に不安だけを扇動するテレビ局に怒り、もちろん東電にも怒り…
そんな中、離乳食が始まるタイミングに今度は野菜が危ないと来た。ああ、なんでこんな年に子供を産んじゃったんだろうという思いにフタをして、うんにゃ、こんな時に生まれてきた意味が必ずある子に違いないと念じながら、毎日粛々と会社と保育園を往復し、毎晩粛々と料理をつくる…
そうして気が付けば、髪の毛振り乱して子育てしている自分がいた。ただただ前を向いて必死で歩いている自分がいた。

自分を鼓舞したくて、夏がくると乳児と小児を連れて母子だけでイタリア行きも敢行した。
行く先々のマンマたちから「二人のサムライ」と熱烈歓迎を受け調子に乗り、夫抜きで子供二人しかもこんな赤ちゃんまで連れてきてくれて「リツコってばなんてコラッジョーザ(がんばり屋さん)なの!」と褒められて調子に乗り、自分を鼓舞するどころか、すっかり舞い上がっている自分がいた。

これならもう一回くらい行けるかもと秋には再び子連れでイタリアへ行って恩人マンマたち全員への行脚を済ませ、マンマの大先輩たちから「なんてブラーヴァなマンマなの!」と持ち上げられてなんだかその気になって…、いつの間にかすっかり自信のついた自分がいた。

そしてそして、気がつけば、あっという間に一年が過ぎていた。
後ろは振り向かまいと言い聞かせ、まさに、必死で駆け抜けた一年。
それでも、成熟した母とは程遠い、Mのときからなにひとつ成長していない母。結局は、子供の成長より、自分の気持ちのコントロールで精一杯の一年であったことは紛れもない事実だ。

そんな私に代わって、純粋にNの成長を一年間じっくり見つめてくれたのは、何を隠そう長男Mであったのではないだろうか。
「ママ、Nちゃん、歯が生えてきたよ!」
うっそー、んなわけないじゃん、早すぎるよ。と思いつつ口の中を見てみると、ほんとに生えている。
あわボールをNに食べさせてやる私の手をとめて
「ママ、Nちゃんに持たせてみて!Nちゃん、自分でお口に運べるようになったんだよ!」
言わるがままに持たせてみると、ほんとだ、器用に運んでいる。
Nの踏み出す新しい一歩のひとつひとつは、いつも兄によって見守られていたのだ。

憧れだったはずの車の助手席には乗りたがらず後部座席のNのチャイルドシートの横に座りたがり、大切にしているノートをひきちぎられようが愛読本のカバーをくちゃくちゃにされようが文句一つ言わず、それどころか自分の持ち物がNのおもちゃになることを心から喜び、私でも根をあげそうな激しいぐずり泣きにも辟易することなく根気よくあやし続け、髪の毛を引っ張られようが頬をつねられようがNにされるがままに身をまかせ恍惚の表情、同じ月齢くらいの赤ちゃんとすれ違えば「Nちゃんの方がかわいいね」と私の耳元にささやき…その溺愛ぶりは親をもしのぐ。
男同士だからこそ、8歳も歳の離れた兄弟だからこそ、築ける強い絆がある。そんな風に思わずにいられない。


そして11月15日。
生まれて初めて迎える次男Nの誕生日。
8年前のMの時と同様、自分自身の一年を素直に振り返れないことには変わりないが、ただひとつMのときと違うのは、MとNという兄弟の一年間の歩みを素直に祝ってやりたい、そんな思いで満たされていることである。

平日でもあり特別なことはできなかったけど、上に住む祖父母のところで、ともに夕食。子供たちの好きなカボチャのリゾットと、豚のリンゴ煮と、祖母の用意してくれたお赤飯、そしてケーキで、ささやかな誕生日会。
Neoが生まれてちょうど一年。Neo+Mondoが始まってちょうど一年。
これから私はこの兄弟に、その名の通り新しい世界をたくさん体験させてもらうことになるのだろう。こんな私でも母として少しは成長させてもらうことになるのであろう。

Neo 1歳、おめでとう。
そして、Neo+Mondo 一周年、おめでとう。そして心から、ありがとう。

NeoMondo_sofa







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コメント

naocci

Neo君お誕生日おめでとう!!!&Neo+Mondo一周年、その母一周年もおめでとうございます!! うちの二人目と誕生日が一日違いなんですね!!竜馬の誕生日逃した~(笑)  

-

龍馬の誕生日逃しましたが、うちの姉と同じ誕生日です(笑)。それにしてもずいぶんお腹の中が居心地よかったのね。予定日過ぎてもこんなに居続ける赤ちゃん、初めて聞きました。無事に産まれて本当によかった。おめでとう!

stella

やっぱり!
Mondo君の題なし出演、観ましたよ!!!!!
もしかして・・・
と録画して、やっと先ほど観て大興奮です!
嬉しくて涙が出ました!甥っ子が出ているみたいで(笑)
素敵だったよ!
それも題なしってことは、やっぱりご縁ですね♪
またM君に会いたいわ~
そして、Neo君、もう一歳なのね。おめでとうございます!
ごめんなさい、興奮状態中で^^;

ritz

Stellaさま。ありがとうございます!
題なし(社員用語!?)の収録の送迎しながら、ふとStellaさんを思い浮かべてました。観てくださったのですね。オンエアの日は朝から合唱の特訓でバタバタしていて、録画予約こそ怠らなかったものの、親戚にも伝えるのを忘れていたほど。なので、Stellaさんが観てくださってたことを本人に話したら「うれしい!」と大喜び。「11日も出るからね、って伝えておいて!」だそうです。
いやあ、嬉しい。私まで興奮状態です。笑。
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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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