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イタリア スマホ通信⑨Non voglio partire...



最後の晩は庭の薪オーブンでピッツア、ピッツア、ピッツア。
ロレッラの従姉に、階下のステファニア婦人、親友ダニエーレとその彼女もやってきた。
ノンナ アンナが生地からつくる手作りピッツアは、特別な日のごちそう。
彼女のピッツアを知るまで、ナポリ風のピッツア以外は馬鹿にしてかかっていた私も、数年前に初めて口にして以来、すっかり虜に。
ナポリ風ともクリスピータイプともまた違うんだけど、香ばしい小麦の香りと歯ごたえがやみつきになる。
モッツアレラとトマトの基本形もいいんだが、ズッキーニとモッツアレラのホワイトタイプや、タマネギとパルミジャーノだけのシンプルなものが、生地のおいしさが際立って何枚食べても飽きない。

みんなで焼きたてに群がりながら、三月の震災の話、子育て論、料理の話まで…。気がつけばどっぷり日がくるて、あたりはすっかり夜の涼風と静寂に包まれている。
それでも誰一人、帰ろうと言い出さないのは私たちの最後の晩につきあってくれようとしてるのかな。なんていったらおこがましいか。
虫の音を聞きながらNはロレッラの胸で眠ってしまった。

湿度が低く食べ物が傷みにくいイタリアでは、一日置くとさらに美味しくなるといわれるものがいくつかある。焼き菓子やプリンなどもそうだけど、実は家庭でつくるこうしたピッツアもそう。
ああ、でも今年は、「一日置いた、さらに美味しいピッツア」が食べられないのか…。
なんてことを考えていたら突然ノンナ アンナが
「明日の今頃はもう飛行機の中ね」と。
ここんちの母娘にはそろって、私の心中をいつも読まれてしまう。
自分の本当の姉、そして母とすごしたような、思いきり甘えさせてもらった十日間だった。


出発前、大活躍した薪オーブンの前でノンナ アンナと最後の一枚。
イタリアでは、何か忘れ物をすると再びそこに戻ることを意味するのだとか。
「なんならMとNをうちに置いてってくれないかしら…」とノンナ アンナ。
えー、私も残りたいよ…。

Mを連れて母子で料理修行の旅をしていたときもつくづく、旦那つきの“日本”の旅より、母子だけでも“イタリア”を旅するほうが何倍も居心地がいいと思ったものだけど、今回、無謀にもさらに乳児を増員した母子旅をしてみて改めて痛感する。

行く先々で
「まったく、一人でこんな小さい子供を2人も連れてきて、リッツはなんてコラッジョーザ(頑張り屋さん)なの!」
と言われたけれど、決して頑張り屋でもなんでもない。ひとえに、私と子供達をただただ諸手を挙げて歓迎してくれるイタリアの人たちがいるだけだ。

ロレッラとマンマをはじめ友人知人たち、あちこちで親切にしてくれた通りすがりの人たち…たくさんのイタリア人のひとりひとりに心の底から感謝。
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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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