FC2ブログ

イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

5

日本アレルギー

予想通り、現地でPCを開ける間もないまま、昨夜、帰国。
一年5ヶ月ぶりのイタリアは、知人の家や、今や親しい友達としてもてなしてくれるアグリツーリズモやリストランテの台所を転々としながら、あっという間に過ぎてしまった。

「こんなにも『日本には帰りたくない!』と思ったことはない」と、ここのところ毎回言ってる気がする。
フィウミチーノ空港から未練たらたらで飛行機に乗った瞬間から、風邪でもないのに鼻水が出始めた。
日本に降り立ったらますますひどくなり、くしゃみが止まらない。
花粉の季節はとっくに終わってるはずなのに、一体なんのアレルギーだろう。
きっと「日本アレルギー」に違いない。

イタリアから帰ったあとの社会復帰も、年々、辛くなっている。
今朝は、明け方5時に息子が時差ボケで目覚め「起きようよー。ねえママ、起きようよー」とぐずっていたことは覚えている。その後も再び、「ママー、起きようってばー」とうるさいので、しぶといなーと思いきや、「ママ、もう時計の短い針が9だよ」と言われて、ガバット起き上がった。
なんと、もう9時ではないか。夫婦揃って大寝坊だ。
「見て。もうお着替えしちゃったよ。ひとりで。えらいでしょ」
本当だ。どこから引っ張り出してきたのか、冬物のズボンだけどひとりで着替えまで済ませている。
聞けば、明け方起きてから一睡もしないまま、ひとりで本を読んだりテレビをつけたりして過ごしていたんだとか。
きっと、死んだように寝ていた私と夫に見切りをつけたのだろう。

さて、そんな息子には大事をとらせるべく保育園はもう一日休ませることにして、母に預けてこちらは出社。大遅刻だ。
何十年も歩いているはずの駅までの道なのに、こんなところにこんな看板あったっけ?とか、こんなクルマ止まってたっけ?などと、なんだか生まれて初めて歩く土地のように感じたりする瞬間がある。
電車に乗って、中吊り広告を見あげれば、漢字やひらがながよその国の不思議な文字のように見えたりもして。
自分の視線までが、すっかりリセットされてるみたいだ。
車窓を流れていくホームの駅名がふと目に留まる。「三田」。そんな二文字も、なんだか知らない国の言葉みたいだな。え?三田?三田って、私が乗り換える駅じゃん!
なんと、乗り過ごしてしまった。
もう、何分遅刻しようが、どうでもよくなってきた。
次の駅で引き返し、今度こそ三田で乗り換えて、新橋駅へ。いつものように、乗り換え分の回数券を重ねて自動改札に入れる。すると今度は「有効期限切れ」の表示とともに、バタンと行く手をふさがれる。
重ね重ね、社会復帰への道を閉ざされているような気がしてくる。
さて、やっとこさ会社に到着し、できるだけ「小さく」カラダをかがめて自分のデスクにたどり着く。
パソコンのスイッチを入れて、まずはメールチェックから始めるか。
ん?自分の起動パスワードって、なんだっけ?

このまま家まで、いや、イタリアまで引き返したい気持ちで一杯になったところへ、
次々と打ち合わせやクライアント行きの予定が入り、手帳があっという間に一杯になる。
昨日までの2週間の、真っ白な空欄に、舞い戻ってしまいたい気分だ。
こうして、一歩会社に足を踏み入れれば、社会復帰への強制的に引きずり込まれていくことも、毎回のこと。
せっかくの思い出やノスタルジーが、津波みたいな仕事に飲み込まれ、そしてあっという間にかき消されていくことも、毎回のこと。
ああ、イタリアへ帰りたい。

へっくしょーい。相変わらずクシャミがとまらない。
横から「Salute!」(お大事に)と、覚えたばかりのイタリア式つっこみを入れてくる息子。「Grazie」と返す私。
そんなやりとりが、いつまでも続くなら、いっそクシャミがとまらなくたっていい。
この日本アレルギーは、イタリアに行って治すしか方法はないってことだろう。
さて、次のイタリア行きの予定を、こっそりと立て始めることにしよう。

(コツコツと旅の報告、upします)
スポンサーサイト



コメント

お帰りなさい

リッツ!お帰りなさい。
でも、早くイタリアのリッツの家族にそう言ってもらいたいのでしょうね!
楽しかったみたいですね。
旅の報告、楽しみにしています。

お帰りなさい!その”帰りたくない気持ち”とっても解ります。私は「日本ウィルスにやられてる~」と言っております。イタリア話&Mくんの更なるイタリア式突込みも楽しみでーす!

日本ウイルス、お互い克服しましょう。それには日本脱出しかないですね、やっぱり。

Bentornati!

masakina改め、francescaです。

日本アレルギー、よ~く分かります。
私も、重症の日本アレルギーを患って、早4年。
毎日、早くイタリアに帰りたい!と思っています。

一度、イタリアで、Ritzと一緒にマンマのイタリアンを
食べてみたいな♪

いいですねー。日本アレルギー(日本ウイルス)患者友の会を結成して、イタリア食事療法ツアー、ぜひ行きましょう。
非公開コメント

Profilo

ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

Calendario

08 | 2020/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

月別アーカイブ

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索