FC2ブログ

イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

0

福生のビール小屋

2010_4_24yaezakura_1
イタリア研究会でご一緒の、H先生とそのお仲間の集いに、家族で乱入させて頂く。
「福生のビールの会」と申し上げればいいだろうか、八重桜が満開の頃に毎年開催されていらっしゃる宴に、念願の初参加。

八王子インターから10分弱。昔からの住宅が立ち並ぶ福生市の一角に、突如現れる大きなお屋敷。長い長い塀をたどって入口に辿りつくと「石川酒蔵」の看板に出会う。
“清酒 多満自慢”で有名な造り酒屋。もう17代続いているという。
広大な敷地に足を踏み入れると、大きな土蔵がいくつも点在している他、美しく整備された庭園、樹齢400年の欅の木に、古くから湧く井戸…、ここが都内であることを疑ってしまうほど。
敷地の突き当りには、ひときわ優雅な色を放つ大きな八重桜の木。その下に構える「福生のビール小屋」という店が今日の宴の場だ。

そのはす向かいには、まるで格式ある寺の山門のごとき立派な門。表札には石川××と書かれてある。ここが当主のお屋敷か。ちょいと覗いただけで立派なお庭が広がっているのがわかる。
その前を、庭作業用のリヤカーを引いて小さな男の子がうろちょろ…。お孫さんだろう。
「いいな…、オレもここんちに生まれてみたかったな…」
無類の酒好きの夫が小さな声でつぶやいているのは、かなり本音の嫉妬だ。

男の子のお母さんらしき若い女性がおしゃれなギャルソン風エプロンをつけて“福生のビール小屋”に入っていく。お嫁さんなのか、娘さんなのかわからないけど、若い世代ならではのアイデアを、先代が築き上げたバックボーンを利用しながらいろいろとアレンジしているのだろう。
「いいな…、あたしだってこういうところに生まれてたら、迷わずイタリア料理屋やってるよ」
続いて私がつぶやく。これも、かなり本気のジェラシーである。

は~あ。ため息をつきながら、八重桜を見上げると、ぽってりとした満開の花の向こうには、これまた立派な鯉のぼりが、空を制するように風になびいている。
うちなんか、アパートのベランダにぎりぎり飾れるくらいのしょぼい鯉のぼり、しかも飾ったのは初節句の時だけだったわい。
「いいな…、あんな大きな鯉のぼり…」
と息子までつぶやいていたらどうしようかと思ったが、彼は鯉のぼりなぞには目もくれず、広大な敷地を端から端まで行ったり来たり、ひたすら走りまくる姿は、ただの犬そのもの。
親のゆがんだ貧民根性を、どうかこのまま微塵も受け継がずに、彼だけはのほほ~んと凡人らしく生きてほしいものだと願わずにいられない。

さて、本題の“福生のビール小屋”。
ビールは素人の私であるうえ、帰りは運転手役を約束していたから、味見程度で我慢したけれど、フルーティな香りのものから、キャラメル色に焙煎された味わいのものまで種類も豊富。満開の八重桜をのんびりと独占しながら、昼間っからおいしいお酒とお料理を味う。これこそ、花見の醍醐味。そして、量産していない地元の小さなビール工場というロケーションだからかなう宴。
ソメイヨシノもいいけれど、どこへ行っても人だらけの花見より、1カ月遅れでやってくる八重桜の穏やかな花見のほうが、数倍贅沢な気分になれる。
これは来年も参加必至だ。

2010_4_24yaezakura_2
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

Profilo

ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

Calendario

08 | 2020/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

月別アーカイブ

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索