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イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

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夫婦の老後シミュレーション(2)


年末のスキー合宿から戻った直後の息子の開口一番、「春休みも合宿に行く!」のひとことで、早々に崩れ去った春休みイタリア計画。
そんなわけで、昨夜から3泊のスキー合宿に出かけて行った息子。仕事に邁進しようと思いきや、年末に引き続き、ああ、またもや土日と重なるではないか。夫婦の老後シュミレーションを再び体験中である。

子供がいると行けないところ。大人だけだから行けるところ。と思いめぐらしても、「Mと行けばもっと楽しいよね」とか「Mも連れて行ってやれば喜ぶかも」なんて感じで、情けないことになかなか行き先が決まらない。
ふと、4月頭で「ボルゲーゼ美術館展」が終わってしまうことを思いだし、ゆっくり観られるチャンスかも、と上野の森の東京都美術館に出向く。

息子がいると必ず借りる羽目なる音声ガイド、つい500円玉を探しかけるも、そっか、今日は素通りでいいんだ、と財布をしまう私。
そして夫は、「子供のためのボルゲーゼ美術館ジュニアガイド」なるものを無意識に1部取っている。
う、やっぱり寂しい。ダメダメな父と母である。

肝心のボルゲーゼ美術館展の内容はといえば、
17世紀初めのローマの枢機卿、シピオーネ・ボルゲーゼが集めた美術コレクションは、しょっぱなのベルニーニによる枢機卿の胸像から始まり、ボッティチェリからラファエッロ、カラヴァッジョまで。イタリアの有名な巨大美術館の中をうろうろしているより、限られた展示数でもルネッサンスとバロックのエキスがぎゅぎゅーっとつまっていて、ほんの小一時間で時代を駆け抜けた気さえする。
これがたったひとりの道楽によるコレクションなわけだから、良くも悪くも、この枢機卿、よっぽどのお金持ちだったのだろう。
中でも、彼がパトロンとしても可愛がっていたのがカラヴァッジョ。そのカラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」は、最も印象に残る。ちょっとした諍いから殺人を犯してしまったカラヴァッジョが、逃亡中に描かれた作品。恩赦の施しを期待して枢機卿に当てて描いたと言われるが、この作品が枢機卿の手に届くのは、しかし、カラヴァッジョが38歳の命を閉じた後だったとか。そんなエピソードがつまった作品の中のヨハネ、その憂いをたたえた瞳はまるでカラヴァッジョの当時の心痛を見るようで、思わず胸が痛くなる。

さて、じっくりと芸術を堪能したあとは…、なぜか足は無意識に「大哺乳類展」をやってる国立科学博物館の前へ。だから、今日は息子は居ないんだっつーの。

大丈夫かね。私たちの老後。
息子が結婚しても、お茶碗3つ並べ続けちゃったりする、やばい老母になってるかもしんない。


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ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

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