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なんだかんだ結局観てます、オリンピック。

おいおい、いつの間にかダウンヒルも終わってるじゃん。
アクセル・スビンダルの特集までやっておきながら、なんだよNHK。日本人が出なくてもちゃんと放映してくれよ。
とかなんとかブツブツ言いながら、おかしいな私、見入ってるじゃん冬季オリンピック。
オカベが出てくるラージヒルまで、あまりにも間があるもので、ついつい片っ端から見てしまうのだが、注視して観ているとやっぱり面白いぞ、冬のオリンピック。

今日は素直に、高橋大輔のフリーの演技に感動したことを認めてしまおう。フィニッシュを待たずして思わずじんわり涙が出てきてしまったのは私だけではないはずだ。

本番直前の練習でも4回転ジャンプの失敗が続いていた高橋。普通なら4回転はあきらめて無難なジャンプを選択するところ、敢えて4回転に挑戦した決意がすごい。
しょっぱなで予想通り4回転に失敗、にもかかわらずその後の演技で彼らしさを120パーセント開花させたのも見事。
素人の私が見たって、ステップの華麗さ、細かさ、機敏さ。ドラマティックでありながらシニカルでもありコミカルでもある、見ている方が心が弾んでくるような動きや表情は、「なんだ、これは。本当にフィギュア・スケートなのか!?」と、今までのフィギュアに対する私の概念が、偏見であったことを思い知らされる。
かたや、高橋よりも順位が上だった選手はといえば、背ばっかり高いでくのぼう、なんだか動きも新鮮味が無い。失敗しないジャンプと、早いスピンさえ完璧にこなせばそれでいいのか?素人ならではの感想だけど、つまんねえなあ、としかいいようがない。

高橋には、その選曲にも感動した。
椿姫だ、ラフマニノフだ、プッチーニだ、そんなクラシックの大御所たちの情緒的な曲が多い中、イタリアの名匠フェデリコ・フェリーニ監督の映画「La strada」からの選曲とは、かなりマニアック。
「La strada」=「道」。ニーノ・ロータ作曲のこの曲、フェリーニの死後、彼の絵コンテをそのままつなげたミニ・シネマ「Il lungo viaggio」=「長い旅路」でもフィルムの中で一貫して流れるテーマソングとして使われていた。
一時は再起不可能とまで言われた大きな怪我を乗り越えて、1から、いやマイナスから出直して、日本人初のメダルを獲得するまでの、まさに高橋が歩んできた「La strada(道)」、それが決して平坦な道ではなく「Il lungo viaggio(長い旅路)」であることを、曲そのものが物語っているようで、ますます目がにじんでくるではないか。

外国人のコーチや振り付け師にすがりまくったスケート人生でもない。恩師の日本人コーチと長年二人三脚、それだけで、あれだけズバ抜けた演技力、表現力を完成させるのは並大抵の努力ではなかったと思う。
再起不能と言われたの大怪我から立ち直り、ここまで来たこともすごいけど、それ以上に、
不調の中、敢えて4回転に挑戦してかかり、しょっぱなの失敗をものともしないその後の完璧な滑り。どんなに背が高くスタイルのいい欧米の選手さえもしのぐほどの躍動感あふれる表現力で勝ち取った銅メダルは、金色の何倍も価値がある滑りであったことは、ジャッジなんて関係なく、世界中のスケートファンが痛感したことだろう。スケートファンでも、日本人びいきでもなんでもない私が感動したくらいなんだから。
欧米人の審査員が彼の演技にどんな点数をつけようが、そんなの関係のないことだ。

強靭な精神力とはまさにこういうことを言うのだろう。
しつこいようだが、毎日同じ味のカレーを食べて世界記録を出す男より、強くたくましい本物のスポーツ魂を見せてもらったような気がしてならない。

あれ?おかしいな。スポーツ観戦嫌いの私が、スポーツ魂を語ってるなんて、いったいどうしたことだろう。
しかし今日ばっかりは、素晴らしくすがすがしく、気持ちの良い気分にさせてもらったことに、高橋大輔に、ただただ拍手を送りたい。
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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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