FC2ブログ

イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

0

お誕生日ウィーク

R0013433
夫の誕生日や、結婚記念日は、ついつい毎年忘れてしまうのに、子供の誕生日だけはなぜか絶対に忘れないのはなぜだろう。子供の成長を確認する大事な日だから、とでも言えば模範的なのだろうけれど、実はちょっと違う。
夏が去り、大好きな栗の季節がやってきたかと思えばあっという間に晩秋、気がつけば木枯らしも吹き、日もめっきり短くなっていく。
そんな頃にうちの息子は生まれた。
病院を退院し、家に帰ってから初めて経験する育児。クリスマスで日に日に賑やかになっていくシャバの世界とは反対に、完全に閉ざされた家の中で缶詰め。長い長~い夜の間に、何度泣かれ、何度授乳して、何度オムツを替えただろう。隣でスースーピーピー気楽な寝息を立てている夫の横で、真っ暗闇の部屋に響くベリベリッ、ベリベリッ…とパンパースをはがす音。あの孤独な夜といったらない。
だから、毎年11月21日が刻々と近づいてくるのは、もう肌で、身体で感じるのだ。

でもそんな母のつらい経験に、何十倍もの成長でお返ししてくれるのが子供というもの。
11月21日というものが、最近はこんな私にとっても真っ先に息子の確実な進歩を、素直に感謝できる日になってきた。
今年は、ちょうど3連休初日。京都から大切な私の心の姉、イタリア倶楽部主催者のMさんとご主人が上京するとあって、そうだ、それならいつものイタリア仲間の料理教室を21日に開催して、みんなでMさんご夫妻を囲んでしまおうということに相成った。
バルベーロ店長として頑張ってる瑞江さんも仕事帰りにかけつけてくれたり、ボローニャから一時帰国中のNaocciさんも登場し、賑やかな料理教室になった。さすがMさんの求心力。
趣旨はあくまでもMさんご夫妻を囲む会なのに、「今夜はボクのお誕生日会やるんだよね!」と相変わらずポジティブシンキングな息子。
合唱のレッスンから帰って息子が合流すると、皆さんからそれぞれトイカメラなる魚眼カメラ、読ませてやりたいとちょうど思っていた宮沢賢治の本など、たくさんのプレゼントを頂いて、恐縮しきり。イタリア人美少年マッテーオもレゴを持ってかけつけてくれた。
大勢の大人たちにこんなにお祝いしてもらえるなんて、なんという幸せ者な7歳児だろう。
R0013427


R0013437
クリスマスコンサートが迫っていることもあり、最近はもっぱら土日とも合唱レッスン。日曜はそんな息子のせめてもの労を(というか親もコンサート時のバザーで売る手芸作業などがあり結構疲れる…)ねぎらおうと、オークラ桃花林にて誕生日ディナー第2弾。
と言うと聞こえはいいが、12年まえにオークラで結婚式をした我々、夫婦の誕生日にはいまだにケーキ券が送られてきて、10月23日が誕生日である夫用に送付されてきたケーキ券の有効期限が一ヵ月後のちょうど今日まで。よし、ならばこれを息子のケーキに流用してしまえー、というわけだった。
周囲のお客さんにも拍手などしてもらい、嬉しさがこらえきれないといった表情。そのうち、人前で歌を歌ってもらってろうそうを吹き消すなんて、恥ずかしくてやらないと言い出すのだろう。こんなことも、あと何回、できるのかな…。


連休が開けた24日火曜日、学校では「収穫祭」なるイベントが開かれた。
先月の遠足で行った芋ほり、そのお芋を使って親子でおやつを作ったり、秋の実りを神様に感謝しつつ、この日のために練習した劇や歌を、お母さんの前で子供たちが披露するというもの。
息子は、芋ほり遠足を再現する「劇」の班。子供たちの間では、遠足に行った「MM農園」の「MMさん」という農家のおじさんがヒーロー的存在のようで、誰がこの役になるのか注目されてたようなのだが、なななんと、うちの愚息がこの「MMおじさん」役をゲット。こんな名誉でラッキーなことは、彼の今までの人生において初めてではなかろうか。
いつもより30分も早く家を出て頑張っていた、この数週間の朝練の成果もあって、劇も無事終了。息子もなんとか大役を果たした。
息子が最も苦戦していた長ゼリフが二つもあるシーンが、前の子供がセリフをすっとばして2つも先のシーンに行ってしまったため、見ている人は誰も気づかなかったけれど、実は、息子の長ゼリフはまるまるカット。息子自身は見せ場が減って不本意だったらしいが、母は内心、ホッ…なのであった。

さて、子供たちが教室に戻る。たまには子供と一緒に学校を出て学童まで送っていってあげようと廊下で下校を待つ。
窓越しに教室の様子を見ていると、プリントが配られ、伝達事項が言い渡され、帰りのお祈りが終わると…、なんと、担任の若い男の先生が突然ウクレレを弾き出した。
これか!
毎日お誕生日の子供がいると、下校時に「先生がギターを弾いてお誕生日の歌をみんなで歌ってくれるんだよ」というやつは、これのことか。
息子の誕生日は先週の土曜だったこともあり、3日遅れのお祝いのハッピーバースデーの歌。
教室の真ん中で、照れくさそうにしている息子。ハッピーバースデーソングのクライマックス、「♪ハッピーバースデイ ディア ○○さ~ん」のところの○○を、クラスの誰が言い出すともなく、全員が口をそろえて、息子の名前ではなく「MMさ~ん」と、今日の劇の主役名で歌ってくれた瞬間、息子の顔は、なんともいえず満面の笑みさえ通り越した最高潮の笑顔に。その瞬間、やばい、私の目からは涙が出てきてしまった。

保育園のお友達から離れ、まったく新しい環境に親子ともども、びくびくしながら足を踏み入れてから7ヶ月。
今ようやく、確実に、ここに息子の居場所があることを実感する。
一学期の頃は、自分らしさをなかなか出し切れずにいた息子にもどかしさを覚えるばかりの日々だったけれど、秋の実りとともに、息子自身も大きく大きく実りを結んでいることを見せてもらった気がする。
と同時に、小学校という、私と息子が人生の中で初めて選んだ大きな選択に間違いがなかったことに、母として初めて自信がもてた、そんな一日。
7歳になったばかりの息子と、7年目の母になったばかりの私にとっても、大事な大事な「収穫祭」となった。


スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

Profilo

ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

Calendario

08 | 2020/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

月別アーカイブ

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索