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イタリア携帯通信④「レモン畑の宿から」

20090807023524

notizia da italia sul cellulare④
パレルモからトラパニ、アグリジェントと南下して、シチリア最後の滞在先はシラクーサ。時計に例えれば、シチリア島をちょうど12時から逆まわりで4時のところまでぐるりと旅してきたことになる。
古代都市シラクーサは海に突き出たオルティージャという小さな岬の部分がその中心、オルティージャ内のホテルやB&Bは一年中外国人観光客で賑わっている。
しかしここでも私は敢えて少し内陸に入ったアグリツーリズモに滞在。古代遺産よりマンマの手料理が優先だ。

一面のレモン畑に囲まれたこの宿は、家族が力を合わせて経営している。田舎ぐらしに長年憧れていたお父さんが、シラクーサ市内の土地を手放し、リタイヤ後に少しずつ畑を調え十年、つい一年半前に家族でアグリツーリズモの仕事を始めたとか。
シラクーサ市内だって充分田舎なのに、とツッコミ入れたいところだが、たった十年でこれだけの敷地にこれだけ立派なレモン畑をたった一人で築いたのかと思うと半端ない情熱なのだろう。
どっからみても脱サラしたとは信じがたい、なぜかいつも上半身裸のもじゃもじゃ胸毛の上に直に作業服ベストを来て畑仕事をしてるお父さんだが、顔には人徳があふれている。

建築士の長女が宿を設計し、次女がマネージメント担当、一番下の弟はホテル学校を出て接客担当と、英語も堪能な30代の姉弟たちがしっかりと両親を支えているところもすごい。

この家の中でたったひとり、「ハロー」の一つもしゃべらず、相手がナニジンであろうと機関銃みたいにイタリア語をしゃべりまくってるお母さん、フランカがこの家の料理担当だ。

今日も到着したオランダ人に、「あの日本人のシニョーラはね、料理の先生してて、あたしたち午後からずっと料理してるのよお」とかイタリア語で一方的にしゃべっているものの、オランダ人は最後は私に救いを求めるような目で英語で「ここはプールはないのかしら?」と一言…。

フランカの料理はしかし、その性格とは裏腹に、ただのトマトソースなのに偉く繊細だったり、ただのスズキのホイル焼きなのにとてつもなくふっくらとデリケートな舌触りだったり。
イタリア語が話せる日本人といっしょに料理ができるなんて夢にも思わなかったわ!と、次から次といろんな料理のレシピを教えてくれる。メモするのが追いつかないくらいだ。

シチリアの太陽みたいに明るくて、旅人たちを照らすシチリアのマンマたちのおかげで
私の収穫も大きく実りあるものになったようだ。
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ritz

広告代理店コピーライター
イタリア家庭料理研究家
HP→http://www.ristorante-ritz.com
著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
イタリア料理、子育てから、オペラ、日本の旅、秘湯まで。

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