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イタ馬鹿日誌

昼は会社員、夜は母、週末は自宅で料理教室。ristorante-ritz.comのイタリア馬鹿な日々。

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Ecco! Arriva 500!

2008.11.1
 はるばる船で海を渡り、ついに日本へ、そして我が家にやってきた真っ赤な動物。
 その名も500(チンクエチェント)!
 といっても、もう一ヶ月も前の話なんだけど、ああ、なんだかんだ忙殺されて一ヶ月もご無沙汰してしまいました。

 今年の6月、フィレンツエで、その実像を目にした新型チンクエチェント。
 イタリアでもまだ珍しく、フィレンツエのような大きな都会に出てきてやっと数台目にしたくらいだったけど、なんともいえず、ちっこくて、カワイクて、小粋で、ミニカーみたいな素朴な味わいに一目ぼれしてしまった。

 帰国してから、つい、何気なく田園調布のアルファロメオ(&フィアット)のショールームを見にいったのがいけなかった。
 日本でもすごい人気で、3~4か月の納車待ちとか。
 「仮予約するだけならタダですし、キャンセル料もかかりませんから」
 そんな言葉に乗せられて、ほんなら名前だけでもと、赤のラウンジタイプ(天井に窓ガラスが嵌めてある)を仮予約。

 まあ、数か月もしている間に、自分のほとぼりも冷めるだろう。
 なんたって、うちには、冬の温泉を訪ねるための4駆のワゴンがある。
 イタリア人じゃあるまいし、もしくは郊外の豪邸に住むお金持ち奥様じゃあるまいし、夫婦が一人一台クルマを所有するなんて、あり得ない。
 ただのサラリーマン家庭にはもってのほかだ。

 と言い聞かせるも、ふと、私が独身の頃から、母と15年近く乗り回していた、ポンコツ・オペルのことが急に気にかかり始める。
 ただでさえ、自分の実家にしか運転していくことができなかった母も、今ではさらに運転から遠のき、オペル自体もエアコンが壊れたり、タイヤがキーキーなったりして、年老いた母が、細々ながらの運転を続ける気があるのであれば安全性にも不安がある。
 ふむ。ならば、母に新しい車を買ってあげるつもりで、オペルを手放しチンクエチェントを購入すればいいのではないか。

 そんな理屈を無理やりくっつけてみたら、急に罪悪感が吹っ飛んで、結局、契約してしまう。
 そして10月1日に、我が家へやってきたのである。

 「セミ・オートマ」
 その意味を大して理解しないまま、むしろ「オートマだし、パワステだし、フィアットもずいぶん世界市場に媚びるクルマになったわけね」と感心すらしていた自分を、最初の運転で後悔したことを認めよう。
 斜面のない、まったいらで広い環八を試乗していたときはまったく気づかなかったけど、セミオートマとはこういうことかと、初めて実感。
 つまり、フル・オートマティックではないのだ。アクセルを踏んだ分しかクルマは走らないし、ゆるい上り坂でもブレーキを離せば後ろにずりおちてしまう。
 …免許取得後20年経ってから、坂道発進なるものと再び自分が格闘することになろうとは、思いも寄らなかった。「セミ・オートマ」というより、これでは「セミ・マニュアル」だ。

 そんなわけで、母のためにという口実で買ったのに
 「あらいやだ、そんなクルマ、あたしが運転できっこないじゃない。あなた一人でお乗りなさい。あたしゃ、もう運転は、おーしーまーい」
 母は母で、これで筆を折る口実がやっとできたとばかりに、心なしかすがすがしい表情をしている。
こうなったら、イタリア馬鹿女の、最たる無駄遣いと開き直って、大きな顔で乗り回してやろうではないか。

 それからというもの、息子のお稽古事の送り迎えに、すぐそこの眼医者の通院に、近くのスーパーにと、ちょこちょこ乗り回しているうちに、チンクエチェント独特のクセにもだいぶ慣れてきた。
 何より、このクルマで走っていると、「さあさ、みなさん、私のことはどんどん追い越して、どうぞお先に行ってくださいな」という気持ちになれるから不思議。どんなにちんたら走っていても、誰からもクラクションを鳴らされないことも、もっと不思議。
 ゆったりと、それこそイタリア人にでもなったつもりで東京の街を走りまくる。おもちゃみたいに軽いハンドルを操作しながら、踏んだ分しか反応しないアクセルを踏み、時にはカックン、カックンと身体を持っていかれながら、真っ赤なちびっこい車と一緒に呼吸する。
 クルマを運転することの純粋な楽しさが浮かび上がってくる。

 さて、そうして一ヶ月経った11月1日。
 チンクエチェントがうちにやってきてからちょうど一ヶ月の記念すべき日。
 感慨にふけりながら夕刊をめくり、何気なく日付が目に入って気がついた。
 っていうか、今日って、結婚記念日じゃん!
 去年に引き続き、いや、さかのぼればおそらく2~3年前から、またしても意識から欠落していた結婚記念日。
もしや夫は気づいてくれていたのかと、夕飯のあとでさりげなく聞いてみると
 「あ、忘れてた」とか。

 引きかえ、とっても嬉しいことに、去年のこの日に、当ブログにコメントいただいたステラママさんから、思いがけなく今年もお祝いのコメントを頂戴した。
 当の本人たちも忘れていたというのに、こうしてお目にかかったこともない方から有難いお祝いのお言葉をいただけるなんて、身に余る喜び。重ね重ね恐縮です。

 11月1日。祝・チンクエチェント1ヶ月。祝・結婚11年。
 なんだかやけに「1」が続く、至極おめでたい日であったなあ。ということにしておこう。


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コメント

La macchina rossa!

(・・・であってますか?)
いやいやニューチンクではないですか!
巷で話題になっていた、といっても私の周りだけでしょうか?
都内のアシ車、いや、セカンドカーにはもってこいと思います。
是非ともドイツ車との違い(良いところも悪いところも)
を楽しんで下さい。チンクに関しては関連グッズにも
事欠きませんから色々な楽しみ方ができると思います。
というわけでイタ車が「痛車」にならないことをお祈りしつつ、ガンガン乗って下さい。
(ベタですいません)

sicheta_miu さま
(・・・で合ってますよ!)
おかげさまで今のところ「痛車」にならずにすんでいます。
ドイツ車との違いは、本当にドイツ人との違いのようでもあり、
まあなんともマイペースで自己中なmio amoreでございます。
ここのところ凹むこと多しの日々なのですが
彼のおかげでなんとか乗り切ってます!

お~~、ついにやって来たのですね!(と言っても1ヶ月半前のお話??)
当初のお話通り“赤”でしたか~。
ritzさんがMくんを横にのせて運転しているところを想像するととてもよく似合ってるなと思います。
次回お会いしたときは是非拝ませてくださいませ。

tsuさま
やっと運転にも慣れてきました。
ところでイタリア国内でも、このニューチンクエ、
同じオートマ仕様のものがあるのでしょうか。
だとしたら、同仕様車指定でレンタカーなら
次回から夫の力を借りずとも息子とあちこち行けるかも!?
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Profilo

ritz

Author:ritz
イタリア家庭料理研究家
本業は広告代理店コピーライター
1999年以来、毎年有給休暇を使い果たす作戦でイタリアへ料理修行。年に1〜2回のペースで子連れでイタリアの農家やマンマの家々を転々としています。
HP→http://www.ristorante-ritz.com
Facebook"マンマの台所Ristorante Ritz"→https://www.facebook.com/ristoranteritz/

著書に「トルテリーニが食べたくて」
日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
U.M.A.O.オリーブオイル鑑定士
イタリア料理、子育てから、日本の旅、秘湯まで。

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